警視庁捜査一課の巡査部長・岩切鍛治(中村雅俊)は叩き上げのベテラン刑事。そんな岩切と後輩・川喜多良一(石黒英雄)が街中を歩いていると、田野倉栄二(草野康太)が公園でエリート然とした男に絡んでいた。力ずくで抑えようとする川喜多だったが、弾みでケガを負わせてしまう。しかもチンピラ風の集団に囲まれ、何とかその場を逃げ切るが、翌朝の新聞に揉み合いの一部始終が掲載されていた。チンピラかと思った田野倉はフリージャーナリストだったのだ。事実を知った川喜多は、詫びるため一人で田野倉のもとへ向かう。 その日の夜、岩切と後輩の鳥居理香(加藤夏希)は岩切の姑・安永ふみ(水野久美)が営む小料理屋にいた。カウンターの中には岩切の娘・小百合(黒川智花)の姿も。しばらくすると息子で検察官の康司(鳥羽潤)が、稲垣咲子(高部あい)を連れてきた。3か月前から帰ってこない父・辰治(新井康弘)の行方を探して欲しいというのだ。部屋で、東京のクラブに勤めるホステス松居朱美(土肥美緒)の誕生日パーティーの招待状を見つけ、静岡から上京してきた咲子。捜索願も出したが取り合ってもらえず困っていた。岩切は越権捜査を承知の上で、父親探しを引き受ける。 翌日、ある工事現場で変死体が発見された。顔を確認した川喜多は立ち尽くす。謝罪後に和解し、深夜12時頃まで飲んでいた田野倉だった。所轄は泥酔による転落事故と断定するが、疑問が残る岩切たちは独自に捜査を始める。田野倉が"大きな事件を追っている"と話していたこと、最後に言いかけた「トウヨウ」という言葉を思い出した川喜多は、公園近くに「東洋銀行」があることに気づく。さらに田野倉が絡んだ男は、やり手の支店長・万堂道夫(佐野史郎)だった。 その後、岩切たちは田野倉のアパートで辰治と咲子のツーショット写真を発見する。しかも咲子が言っていた通り、辰治が朱美の常連だったことも判明するが、ホステスの話によれば、誕生日には辰治も朱美も姿を見せなかったという。 その時、意外な人物が来店する…!