金融業の村越吾郎(高橋昌志)を殺害した容疑で、沢田俊彦(湯江健幸)が逮捕された。沢田は警察の取り調べで犯行を自供したが、その後の法廷では否認に転じていた。 被害者の司法解剖を担当した関東監察医務院の監察医・篠宮葉月(高島礼子)は法廷で、金属バットや鉄パイプのようなもので殴られたのが死因と証言する。 一方、弁護士の菊地真理子(原沙知絵)が依頼した多摩中央医科大学の法医学教授・井岡進(山崎一)は、転落事故だと断言。葉月の証言を真っ向から否定する。 その法廷に遅れてやって来た関東監察医務院の監察医長・畑総一郎(金田明夫)は、真理子と井岡を見て呆然とする。裁判後、畑は真理子に挨拶するが、真理子はそっけない態度を取る。葉月はそんな二人の様子が気にかかる。 その後、タブロイド紙に「監察医務院が冤罪を生む」という記事と井岡のインタビューが掲載される。井岡は最近たびたびマスコミに出ており、今回の事件で沢田の冤罪を晴らすことが医師としての自分の使命だとコメントする。 そんな中、交通死亡事故が発生。現場検証に駆けつけた葉月は、遺体の顔を見て驚く。井岡だったのだ。目撃者によると、車はブレーキもかけずにガードレールに突っ込んだという。遺体の状況から見ても運転中に病気で急死した可能性が高いが、正確な死因を探るため、葉月が行政解剖をすることに。 その結果、針のようなもので腎臓を刺したことによる殺人事件だと判明。捜査にあたる警視庁捜査一課の警部補・風間亮介(細川茂樹)と仙川中央署の刑事・中森瞬(松尾諭)は、井岡の助手で大学の特任教授の千葉直也(滝藤賢一)に話を聞く。 千葉は死亡推定時刻の2時間ほど前、電話中の井岡が相手と言い争う様子で「今から行ってやる」と話し、大学を出て行ったと証言。そこに、風間の上司の警部・永瀬哲雄(六平直政)から連絡が入り、井岡は大学を出た後、コインパーキングに駐車していたことが分かる。 早速コインパーキングの防犯ビデオを確認すると、そこに映し出されていたのは、井岡と口論する畑の姿だった。畑は重要参考人として連行されてしまい…。