如月瞳子(竹下景子)は姑の暁代(藤村志保)、息子・祐太郎(永岡卓也)の嫁・奈津美(森脇英理子)とともに女三代、法律事務所で働く弁護士。ある日、殺人事件の被疑者から弁護の依頼が入る。 依頼人の田島和歌子(雛形あきこ)は、3日前に女子大学の教授・森理美(橘ゆかり)を刺殺したとして、現場近くの公園で緊急逮捕されていた。和歌子の衣服には被害者の血痕があり、さらに事件現場の地下駐車場から逃げ去る姿も目撃されていたのだ。しかし、逮捕以来和歌子は黙秘を貫き、唯一告げたのは「瞳子を呼んで欲しい」ということだけだった。瞳子は、なぜ面識のない和歌子が自分に弁護を依頼したのか訝しく思いながらも、和歌子のもとへ接見に向かう。 しかし、和歌子は犯行を否定した以外、瞳子に対して何も喋ろうとはしなかった。被害者の森理美と和歌子の接点も見当たらず、瞳子は困惑する。しかし、和歌子の挑むような目を見た瞳子は、和歌子と以前出会っていたことを思い出す。14年前、瞳子はある少年の強盗致傷事件の弁護を担当したことがあった。弁護を担当した当時18歳の少年・金森敏也(鍬形仁)は犯行を否認し続けたものの、それまでの非行歴から有罪とされ、その直後、護送中に逃走を図り、追い詰められた挙句に自らの手で命を絶ってしまっていた。その金森と交際していたのが、当時17歳だった和歌子だったのだ。 和歌子のことを調べ始めた瞳子は、和歌子が経営していたアクセサリーショップが赤字続きだったこと、夜はスナックで働いていたが、そこでは客を次々に部屋へと引っ張りこんでいるという噂があったことなどを知る。さらに、和歌子のマンションを訪ねた瞳子は、管理人から、和歌子宛の宅配便を預かっていると相談を受ける。その宅配便の差出人住所が静岡県弥生村と記されていたことが気になった瞳子は、荷物のことを和歌子に告げ、それとなく和歌子の反応を確かめる。、和歌子の表情が強ばったことから、瞳子は静岡に何かがあると直感する。 和歌子との接見の帰り道、瞳子はルポライターの国枝亮二(阿南健治)から声をかけられる。国枝は未解決事件を追うルポを企画していて、その中で12年前の殺人事件の真相に迫っているのだという。12年前に東林大学の教授・大田原純一(篠塚勝)が殺害されたが、その事件の重要なアリバイの証言者が今回殺害された森理美だったというのだ…。国枝は瞳子に情報を共有し合おう