富山に赴任してきた捜査検事の近松茂道(高橋英樹)は、事務官の小宮山早苗(前田亜季)の案内で大牧温泉のとある温泉旅館を訪れた際、東京から来たという警視庁捜査一課の佐竹(川野太郎)や畠中(市瀬秀和)と出会う。5日前に東京で広田玲二(斉藤陽一郎)がカメラマンの山下彰を殺害して逃走するという事件が発生していたが、その広田が宿泊していたとの通報があったために、東京からやって来ていた。通報した仲居の寺山和代(室井滋)と番頭の出川行雄(なべおさみ)は、4日前に広田らしき男が宿泊し、その際女性も一緒だったと証言をする。その話を聞いた佐竹らは、その女性が以前広田と2年ほど同棲していた女性・関根由美子(北川弘美)ではないかと推測し、それが本当に由美子だったのかを確かめるため、部屋係を務めた和代に首実検を頼むことにする。 現在由美子は、がんで入院中の父・惣一(米倉斉加年)の面倒を見ながら、富山市内の美容室で働いていた。佐竹らに伴われ和代が由美子の美容室へやって来たところ、由美子のもとへとやって来た広田と鉢合わせになってしまう。佐竹らの存在に気付いた広田はそのまま逃走。和代の証言によって広田と一緒に旅館にいたことが明らかとなった由美子は、取り調べを受けることになる。ところが、由美子は旅館で別れて以来広田とは連絡をとっていないと言い、証拠として携帯を見せるよう言われると失くしたと主張する。結局、それ以上の厳しい追及は出来ず、仕方なく佐竹たちは交代で一晩中由美子を見張ることになった。 ところが、翌朝。雨晴海岸で広田の刺殺体が発見された。広田の携帯からは、由美子に宛てたメールが多数発見され、殺害された夜も広田が由美子を雨晴海岸まで呼び出していたことが判明する。しかし、その夜由美子は佐竹たちに見張られ、家から一歩も外を出ていないはずだった…。果たして、誰が広田を殺害したのか!?