今年6月、ドイツの裁判所で 101歳の男に、禁錮5年の有罪判決が下された。男はかつてナチスの収容所で、ユダヤ人の殺害に関与したが、戦後その経歴を隠し、100歳になるまで逃げ延びていた。「何十年経とうがナチスの罪を許さない」。ナチハンターと呼ばれる人々がいる。名前を変えて逃げのびていた元ナチを見つけ出し、裁判にかける。その執念は、「忌まわしい過去は忘れたい」というドイツ国民の空気を次第に変えていく。