昭和11年、赤富士鷹(伊東四朗)が営む古書店に、親友の忘れ形見、如月大正(塚本高史)が訪ねてきたとき、犯罪をほのめかす謎の手紙が届いた。赤富士が心配していると、長年のパートナーである警視庁の木暮刑事(益岡徹)から電報がくる。案の定殺人事件が発生し、頭文字Aの町でAさんが、頭文字Bの町でBさんが殺されていく。赤富士の元に送りつづけられる殺人の予告状、果たして犯人の狙いとは…。
如月が「サンドリヨン(シンデレラ)」の本の買取りの依頼に来た美女(吹石一恵)に一目ぼれしたとき、事件がおきた。被害者は大きな洋館に住む画商の夏木和之進(佐野史郎)。使用人によれば、犯人は夏木の妻・絹子(名取裕子)を縛って猿轡をかませた中国人で、夏木が近所に住むクリーニング店・羽立志摩子(多岐川裕美)と関係を持ったための天罰だという。赤富士がふと過去の事件を思い出したとき、再びサンドリヨンの美女が現れる…。