氷室幻徳が東都政府首相補佐官になる3年前、軍事力強化のため、学生時代からの友人で首相補佐官の布袋幸司に軍備増強を進言するが、平和主義で軍備に否定的であった布袋はそれを断る。そんな時、ある研究員が人体実験を行おうとしていることを聞いた幻徳は、その研究員・葛城巧を解雇処分にして、人体実験を秘匿するため、難波重工でネビュラガスの研究に就かせる。その一方で石動惣一は、幻徳がネビュラガスによって生物兵器を作ろうと目論んでいることを知る。布袋は幻徳の父である東都首相・氷室泰山から彼の後任となったことを幻徳に明かし、他の首都にパンドラボックスを明け渡すことで東都を平和な国に造りかえようとしていた。だが、布袋は惣一によって暗殺され、幻徳はこれが自分が望んでいたことであることを悟ると『ファウスト博士』の名前を冠した「ファウスト」と呼ばれる組織を創設し、「過去の自らの血を熱い野心によって蒸発させる」という意味の「蒸血」の掛け声でナイトローグへと変身する。
昏睡状態から復活した泰山によって東都を追われた幻徳は難波重工西都中央研究所を訪れ、自分がトカゲの尻尾切りにした元部下の内海に土下座までして仮面ライダーになるためのネビュラガスの人体実験を請う。しかしすでに西都の仮面ライダー候補は鰐淵に決まっており、幻徳はネビュラガス実験の被験者でハザードレベルの満たない者たちのいる房に収容される。そこで収容者たちから幻徳は連日暴行を受け、瀕死の状態になったため死体安置所に出されるが、そこで彼を助けたのはかつて自らが潰したファウストを追われた元研究員たちであった。スタークと内海が研究室を不在にしている間に幻徳は鰐淵を瀕死の重傷に追い込み、自らを仮面ライダーの新たな候補として認めさせる。