温泉場に逗留していた金田一と「私」は、近所で墓荒らしが続いていると聞き、実際に怪しげな風貌の“狸穴の行者”が何かを持ち去る瞬間を目撃する。その後、金田一が思いを寄せる銀座のマダム、持田虹子の亡夫の墓が荒らされ、頭蓋骨が盗まれていたことが判明。虹子が“狸穴の行者”から恐喝されていることを知った金田一は、彼女の力になろうと調査を続けるが、虹子は賀川春樹という美男と恋に落ちる。失恋の痛手を負いつつ、事件の真相に迫った金田一を待っていたのは、残酷かつ信じがたい結末だった!