江戸の町に夜になるとヒヒが現れ、小町娘をさらっていく。昨夜も丁字屋のお小夜が主水の目の前でさらわれた。回船商大黒屋が火消しの伝次に猿のぬいぐるみを着せ、娘をさらわせていたのだ。大黒屋は、さらった娘を大名の雪州侯らに差しだし、取り入っていた。