元和元年(1615)正月、家康は信之に、京のお通屋敷で幸村に会い、徳川方に加わるよう説得せよと命じる。信之には幸村を説得する意思はなく、生きているうちに一目、弟に会いたい一心から出向く。幸村もまた、兄に会いたい一心でやってくる。15年ぶりに再会した兄弟は、心ゆくまで積もる話に花を咲かせる。幸村は死を覚悟し、兄に最後の挨拶をするつもりだった。信之は、何故戦うのかと問いつつも、幸村の思いを悟っていた。