東京郊外にある大型霊園が舞台。ここには石のお墓に混じって、桜の樹木葬が点在している。「自然に還りたい」という故人の思いを受け、全国に広がる樹木葬。春、桜が咲く季節に大勢の人がお参りにやってくる。長年、苦労をともにした妻に会いに、毎週のように足を運ぶ男性。桜の咲く時期、父親の墓参りに顔を合わせるという兄弟。若くして夫を亡くした女性は、夫が大好きだったビールを片手に桜に語りかける。