春、別れの季節。長崎県・五島列島の玄関口、福江島では、毎年風物詩となっている光景がある。島中の人々が集まって、島を出る人との別れを惜しむ、見送りの風景だ。就職・進学・結婚、様々な理由で島を離れる人たち。ターミナルのロビーで家族や同僚、同級生、教え子らと別れを惜しんで抱き合い、涙ながらに言葉を交わしてフェリーへ乗り込む。3月の終わり、新たな土地で新たな一歩を踏み出す人々を見つめる3日間。