10月、ちょっと変わった村長選挙が行われた。原発事故をきっかけに、多くの村民が避難生活を送る福島・飯舘村。各地に散らばって暮らす人のため、期日前に投票箱が各地の仮設住宅などを旅して回るのだ。争点は早期に避難解除し、帰村を目指すかどうか。「安全かどうか分からず、戻る気になれない」と票を投じる人、「自分の代で村を終わらせたくない」と悩む高齢者。旅する投票箱に込められた、有権者5200人の思いとは?