鹿児島の西の端。広大な森や畑が広がり高齢者率が4割超の阿久根市に、豊富な品ぞろえで全国に名をとどろかせる巨大スーパーがある。食料品はもちろん、車から墓石、「牛の爪切り」まで39万点。24時間営業を続ける店には毎日、市の人口の8割の人が訪れる。過疎の町で話し相手を求めてたたずむ高齢者、深夜に集まり「いい仕事はないか」と話す若者たち…。都会の好景気の裏側で、ささやかな娯楽を求めて集まる地方の人々の日常。