夏。インターハイ出場を懸けた奈良県高校麻雀大会・団体戦が幕を開ける。マスコミは、十連覇がかかった名門、晩成高校の元に殺到。そんな狂騒をよそに、阿知賀女子学院の5人は静かに闘志を燃やしていた。。 先鋒の玄(恒松祐里)がドラを集める力を武器にして勢いづければ、次鋒の宥(渡邉幸愛)は暖色の牌を味方に付けて次につなげる。中堅、憧(伊藤萌々香)はどんな状況でも流れを引き戻す力を発揮し、副将で部長の灼(中山莉子)は的確に相手を叩く。そして大将の穏乃(桜田ひより)は失敗も多いが、確実に何かを持っている。10年ぶりの出場ゆえに他校もノーチェックだった阿知賀は大方の予想を裏切り、決勝進出の4校のひとつに名乗りを上げた。 決勝戦。対局前は誰もが晩成高校の勝利を予想していた。だが、先鋒戦から阿知賀が飛び出し、次鋒、中堅、副将と着実にリードを広げていく。大将戦でリードを守り抜けば、インターハイ出場の目標を達成することができる。しかし王者、晩成は土壇場で阿知賀に詰め寄って来た。そして運命のオーラス、穏乃の中で何かが目覚め始める。満貫をツモって勝負あり。阿知賀は10年ぶりのインターハイ出場を果たす。