西欧とは対照的に、「茶」は自然と人間が対等であることを理想としている。第四回は、「茶の本」に込められた「自然観」を世界的建築家・隈研吾さんと読み解いていく。 西欧では、花は物質的資源として人間の好き勝手に浪費され、使用済みとなれば無用のごみとなる。天心はこうした態度が一般化すると、自然環境を人間の都合に合わせてしまう人間中心主義に陥ると批判する。これに対して、「茶」は、自然と人間は対等であることを理想としているのだ。第四回は、「茶の本」に込められた「自然観」を、世界的建築家・隈研吾さんと読み解いていく。