NHKとアジアの公共放送局が、アジアの優れた映像制作者にドキュメンタリー番組を制作する機会を提供するプロジェクト、「発掘アジアドキュメンタリー」。今回紹介するのは、インドの女性ディレクターが制作した作品。自身のお見合い体験も含めた、インドの結婚事情を伝える。 ルチカは、インドネシアとシンガポールで育ち、数年前にボンベイに移り住んだインド人の映画監督。アメリカにも留学し、リベラルな環境の下で育ってきた。まだ20代だが、保守的な両親は“結婚適齢期”を迎えた娘に相手がいないことを心配している。 焦った両親は、今インドで急成長を続ける結婚情報サイトや結婚相談所に登録。ルチカは気が進まないものの、専門のスタジオで様々な衣装を身に付けてお見合い写真を撮り、履歴書を作成する。そしてお見合いパーティーにも参加して、両親の期待に応えようとする。しかし、ルチカは今 自分が本当に結婚を望んでいるのか、わからなくなってしまう。 番組には、お見合いで理想の結婚相手と巡り会った2人の女性も登場。西洋的価値観と伝統な生き方の狭間で右往左往する女性たちの姿を通じて、現代インドにおける結婚システムと女性のあり方を問う。 原題:The Great Indian Marriage Bazaar 制作:国際共同制作 NHK/MediaCorp (2011年)