鶴川の家・武相荘で、正子と子供たちと疎開暮らしをする次郎。敗戦と同時に吉田茂は次郎を終戦連絡事務局次長に抜擢、GHQと対決する最前線に送り込む。流暢なクイーンズイングリッシュを武器に占領軍と堂々と渡り合う次郎は“従順ならざる唯一の日本人”と呼ばれるようになる。正子は運命の師・青山二郎(市川亀治郎)と出会い、文筆の世界へのめり込んでいく。マッカーサーは近衛文麿元首相に新憲法の準備を委ねるが、アメリカ国内の反近衛の世論を受けて態度を急変、ついに近衛は戦犯指名され、服毒自殺を遂げる。側近として近衛を救えなかった次郎の悲しみと怒り。 「私たちは戦争に負けただけで、奴隷になったわけではない」。