18もの専門分野に細分化された高度な日本の医療――。 それぞれその専門医たちが診察・治療を行っているが、複雑な症状を抱えどの診療科にかかればいいかわからない患者がいたり、その結果患者が各科をたらい回しにされたり・・・という課題も生まれている。そんな数々の問題を解決するために誕生したのが、19番目の新しい科である総合診療科だ。しかし、世間的にも医師たちの間でも、まだその存在や意義が浸透していないのが現実だ。 そんな総合診療科を、とある街の地域医療の中核を担う魚虎総合病院が新設することになった。独断で総合診療科の新設を決めた院長の北野栄吉(生瀬勝久)は、総合診療医の到着を今や遅しと待っていた。 その頃、魚虎総合病院の整形外科では、全身の痛みを訴える女性患者・黒岩百々(仲里依紗)が診察を受けていた。検査で異常はないことが判明したが、百々はたった10分の診察にイライラを隠しきれない様子。 同じく整形外科に入院中の老年の男性患者・横吹順一(六平直政)も医師に対する不満を撒き散らし、担当医の滝野みずき(小芝風花)を手こずらせていた。横吹は、足の骨折で入院しているにもかかわらず「喉が痛い」と騒ぎ、「医者なのに風邪も治せないのか」と滝野に当たる始末。しかし、整形外科医の滝野にとって、喉の痛みは専門外。そのため、別の専門医に任せることしかできない滝野は、患者のそんな嫌味にも反論ができない・・・。時間に追われる医師たち、そんな医師たちに不満を持つ患者たちで、魚虎総合病院はどこかピリピリした空気が漂っている。そんな中、 “総合診療医”を名乗る徳重晃(松本潤)という男が現れて・・・!?
健康診断で糖尿病が発覚した安城耕太(浜野謙太)は、妻・早智(倉科カナ)に付き添われて内科に通院中。食事管理を徹底し、毎回病院にも付き添うなど、夫をサポートしてきた早智だったが、半年が経っても、耕太の検査結果は一向に良くならない。しかも、当の本人である耕太はどこかひと事のようで、治療に消極的だ。イライラが募る早智は、ついに「主治医の鹿山(清水尋也)の指導が悪い」と病院にクレームを入れる。 一方、面倒ごとが大嫌いな鹿山は、「こんなことで自分の評価を下げられたらたまらない」と、安城夫婦の診察を総合診療科に丸投げすることに!? しかし、依頼を受けた徳重(松本潤)は、予想だにしないことを言い出す。それは「夫の耕太を鹿山が診て、妻の早智を滝野(小芝風花)が診る」という提案。しかし、滝野はどこか総合診療医を見下している鹿山と反りが合わず言い争いに。一方、安城夫婦の間の溝も深まるばかりで・・・!?