武蔵野学園高校の教室内。Gパンに皮ジャンの荻野麗子と長髪の森川博は接吻を終ったところを、教頭に見られているのに気がつく。数日後、戒告処分の掲示があり、麗子と博は一週間の停学、自宅謹慎となった。謹慎中、博は、島田一郎と無人基地の近くを散歩していると私服刑事に声をかけられ、急ぎ足で逃げ出そうとするが、捕えられる。一郎の父が、引き取りに来たが、警察署長とは戦友で戦争中の話に花を咲かせるのだった。麗子は処分撤回を要求する演説をするが、他の生徒は全く無関心で、集ったのは、一郎、博と二条先生だけだった。走るトラックの中。麗子と博と一郎がいる。三人は、東北の片田舎でトラックを降りた。そこで旗上げをしている“市川金五郎一座”に、ころがりこみ、レコード係、照明係に雇ってもらう。出し物は「瞼の母」だったが、それが終ると、ストリップ一座が、乗りこみ、麗子もその一員となる。そんな時、博は麗子に別れも告げずに、一座を出て行ってしまった。そして、一郎も座員の加代子と飛び出したが、反戦塹壕の中に加代子を置きざりにして、一人去っていった。久し振りに学校の門をくぐった一郎は、校庭で、拡張工事の作業をしているのを見やりながら教室に入っていくと、“市川金五郎一座”で別れて以来の博に会った。突然、工事現場の主任がかけつけて来た。「大変です!避難して下さい、爆弾です」校庭に、米軍の一トン爆弾の不発弾が埋っていたのだ。整然と生徒たちの避難かつづく中で、突然、何を思ったのか一郎は、不発弾へ向かって走っていった。たちまち現場の周囲は大群集に取り囲まれる。警察のスピーカーが怒鳴りつづける。「危険ですから、すぐに避難して下さい」。不発弾に抱きつく一郎。やがて、一郎の父が来て説得を始めた。--数日後、何も無かったように、登校する一郎の姿があった。ここ武蔵野学園高校では、相も変わらぬ学生生活が、昨日から今日へ、今日から明日へとつづいていく。
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