夏休みを利用して、それぞれ別の地方に住む高校2年生の小田切ミドリ、高木アカネ、津田アオイが東京へやって来た。ところが目的の人は、三人ともデザイナーの矢沢恵子で、三人は恵子のマンションで初めて会って、すぐに意気投合した。しかし恵子は不在なので三人は、別居中の恵子の夫・一平の安アパートへ行ったものの、熱気球作りに夢中の一平の部屋は荒れ放題。仕方なく三人は、アカネの幼ななじみで大学生の五郎のボート部合宿所へ押しかけた。男所帯に突然若い娘が舞込んだために大騒ぎとなり、主将の柳田はカンカンになって怒ったが、三人娘は彼の男らしさにすっかり魅了されてしまった。三日目になって恵子が帰って来たため、三人は彼女のマンションに移り、憧れの東京生活を満喫し始めた。そんなある日、一平が事故を起こして入院した。今度こそ離婚をと決意する恵子。ところが、一平が交通事故で片足を痛めた少年を、熱気球に乗せてあげるという約束をした事を知った三人は、その資金集めのアルバイトを開始した。五郎や柳田までも協力してくれて熱気球が完成した。澄んだ青空に少年を乗せた赤い気球が浮かんだ。大喜びの一平の横に、今は一平の心を理解した恵子の姿があった。熱気球を見上げるミドリ、アカネ、アオイの輝かしい瞳の中に、素晴らしい青春が生きている。
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