大正末期の北国。マタギ衆とその家族は、鷹の爪と呼ばれる山村に住んでいた。マタギ衆の射手・鋭治は、幼なじみのユキと2年ぶりに再会した。小さい頃から正義感が強く、男まさりの激しい気性を持ったユキは、あと2年残っている庄屋の奉公を喧嘩してやめて来てしまったのだった。そんな時、ユキの実家で大惨劇が起こる。ユキの父、母、弟の3人が“赤マダラ”と呼ばれる巨大な人喰い熊によって惨殺されたのだった。翌朝、鋭治やシカリ(統率者)の嘉助を含めた5人のマタギ衆が赤マダラ退治に出発した。ユキも連れて行ってほしいと懇願するが、女は山に入れないという掟があるために断られる。その日以来ユキは愛犬・芽留と共に姿を消した。その後も赤マダラは各地で殺りくを繰り返すのだった。何日かたち、マタギ衆が赤マダラらしき熊を見つけて追いつめた時、突然子供のマタギが飛びこんできて、熊を打ち倒す。そのマタギは子供でなくユキだった。復讐の鬼と化したユキは倒した熊が赤マダラでないことを知ると、自らが囮となって赤マダラを呼びよせた。そして、鋭治と共に赤マダラに立ち向かうユキは死闘の末、遂に赤マダラを倒したのだった。
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