行方不明となったまま死亡とされてしまった父を持つ大場智哉は、小学5年生の夏に東京から母の実家へと移り住む。 夫の死を未だ受け入れられていない母、しっかりものの姉と、明るい祖父との新生活が始まった。 転校先の小学校で智哉は、大病を患うクラスメイト・西川翼と出会う。 体の弱い翼を過剰なほど気づかう担任やクラスメイトたちに違和感を抱きつつも、智哉は翼との距離を縮めていく。 そして、翼の存在が智哉にとっての死生観を刺激しはじめる。 2人の少年と、それぞれの家族の小さな前進があたたかく描かれるひと夏の物語。
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