高円寺の高架下。アップテンポなダンスチューンに合わせ、おもむろに脇毛を見せながら踊り狂う二人の女性・梨田と浜中。彼女たちは唯一無二の親友である。 高円寺の銭湯「なみのゆ」。梨田と浜中は湯に浸かりながら「50代の男性と14歳の少女の真剣な恋愛」や「政治家の女性蔑視発言」、「医学部での女性受験者の一律減点」など、炎上が相次ぐ女性への抑圧に日々憤っていた。 ある日、浜中とお笑いライブに出かけた梨田。場内が爆笑に包まれる中、容姿や恋愛経験を揶揄されるお笑い芸人の傷ついた表情を、梨田は見逃さなかった。その帰り道、全身脱毛の告知が書かれたポケットティッシュを手にした梨田はふと思う。「なぜ彼は見た目を変えなければならないのだろう。恋人がいないことがそんなにダメなことなのだろうか。そしてなぜ私は体中の毛を無くさなければならないのだろう」。その日を境に、梨田と浜中は脇毛をたくわえ、ダンスをすることで自分たちを解放するようになる。誰のためでもない自分のために脇毛を生やし、晒す二人。
No lists.
No lists.
No lists.
Please log in to view notes.