芸術家としての悩みを抱えながら、成功し、名声を得、それを失い、破滅していく人気小説家-美倉洋介。
アルコールに溺れ、都会の片隅でフーテンとして存在する、謎の少女-ばるぼら。
ある日、美倉洋介は新宿駅の片隅でホームレスのような酔払った少女ばるぼらに出会い、思わず家に連れて帰る。大酒飲みでだらしないばるぼらに、美倉はなぜか奇妙な魅力を感じて追い出すことができない。彼女を手元に置いておくと不思議と美倉の手は動きだし、新たな小説を創造する意欲がわき起こるのだ。彼女はあたかも、芸術家を守るミューズのようだった。
その一方、異常性欲に悩まされる美倉は、あらゆる場面で幻想に惑わされていた。ばるぼらは、そんな幻想から美倉を救い出す。魔法にかかったように混乱する美倉。その美倉を翻弄する、ばるぼら。いつしか美倉はばるぼらなくては生きていけないようになっていた。ばるぼらは現実の女なのか、美倉の幻なのか。狂気が生み出す迷宮のような世界に美倉は堕ちてゆくのだった・・・。
Famous novelist Yosuke Mikura encounters a young girl in the subway station and brings her home to his condominium. The girl’s name is Barbara. For all her bad manners and constant state of drunkenness, she has a certain charm that is hard to put your finger on. Much like a stray cat claiming her territory, Barbara settles herself into Mikura’s apartment. This propels the creatively congested Mikura to write again. His life takes a drastic turn for the better. Is Barbara a muse? An artist’s saviour? Or is she a spell-casting sorcerer?
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